charity pot fukurou fukushima
GRASSROOTS story

福島老朽原発を考える会 (フクロウの会)

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放射能汚染や事故の心配なく、放射性廃棄物を生み出さない社会を目指して

GRASSROOTS STORY (グラスルーツストーリー)は、ラッシュの助成プログラム「LUSH チャリティバンク」のパートナー団体が、今あなたに届けたい社会課題や草の根のアクションを紹介する声なき声の発信拠点。

チャリティポットの発売15周年を記念して、ラッシュの助成プログラム「LUSH チャリティバンク」により生まれた社会に必要なポジティブな変化について、福島老朽原発を考える会 (フクロウの会)にお話を伺いまし

「福島老朽原発を考える会」について教えてください。

福島老朽原発を考える会 (フクロウの会)は放射能汚染や事故の心配がなく、放射性廃棄物を生み出さない社会をめざして首都圏の仲間たちで1989年から活動を開始しました。この年、福島第2原発3号炉再循環ポンプ事故という深刻な事故が発生しました。これを受け、それまで首都圏で核廃棄物問題や労働者、住民の被ばくによる健康影響などについて懸念して活動していた個人が集まり、首都圏に一番近く、かつ老朽化した大型商用原発である、福島原発の危険性を訴え脱原発への動きを進める団体として活動を開始しました。長い活動の経過の中で福島の市民グループとの強いネットワークができました。

30年以上活動を続けているフクロウの会さん、2011年の福島第一原発事故後はどのような活動をしてこられたのですか?

2011年の福島原発事故発生直後からは従来の脱原発を目指した活動に加えて住民、特に子どもたちの被ばく低減活動に力を入れてきました。

事故直後に福島県内の小中学校等の校庭の放射能汚染が明らかにされました。しかし政府は年間20ミリシーベルト相当までの放射線量であれば、屋外活動を制約しない方針を打ち出しました。日本の法律では一般公衆の被ばくの上限は年間1ミリシーベルトと定められています。年間20ミリシーベルトと言えば原発労働者など職業人の被ばく限度です。福島原発事故以前は原発労働者でも年間20ミリシーベルトに達する人はほとんどいませんでした。私たちはいち早く福島県内の保護者に呼びかけて、文科省に交渉を呼びかけました。事故直後の2011年5月11日のことでした。交渉には福島県から約100名の保護者が集まり、全国からも約500名の一般市民が支援のため文科省前に集まりました。フクイチ原発事故による避難解除指定は未だに年間20ミリですが、この基準が高すぎるとの世論を巻き起こす大きなインパクトを与えた事件でした。

その後、私たちは子どもたちの尿検査による内部被ばく調査に取り組み、延べ700名の子どもたちの内部被ばく低減に貢献しました。自らの体にセシウムを取り込んでいることを数値で確認することで、キノコの摂取を控える、幼児の砂場遊びを控えるなどで、尿中セシウム量が確実に低下しました。この子どもたちの尿検査を契機として、フランスの放射能測定NGO-ACROから高性能に放射能測定ができるゲルマニウム半導体測定器の寄贈を受け、NPO市民放射能監視センター (ちくりん舎)の設立につながりました。

2021年に決まった「LUSH チャリティバンク」の助成プロジェクトについて教えてください。お客様が手に取ってくださった『チャリティポット』から具体的にどのような変化が生まれたのでしょうか。

福島原発事故による放射能汚染とその深刻な影響は現在も続いています。

私たちは放射能ごみ焼却や、福島の汚染林木材を燃料とする木質バイオマス発電が、排ガスや焼却灰の再利用を通じて放射能の「ばら撒き」を巻き起こしていることを見抜きその実態を調査しています。宮城県大崎市では2020年度から市内3か所のごみ焼却施設で放射能ごみの一斉焼却が始まりました。フクロウの会では、放射能ごみ焼却に反対する住民と連携しての調査でセシウムを含んだ排ガスが漏れていることを明らかにしました。更に住民の尿検査による内部被ばく調査で、この排ガス影響が特に強い風下2㎞付近の住民が他地域に比べ2倍ほど多くのセシウムを体内に取り込んでいるという驚くべき実態を明らかにしました。これらの調査は裁判の証拠資料として裁判所に提出しました。大崎市では現在、3か所の焼却炉周辺住民が原告となり、汚染廃焼却中止を求める住民訴訟が行われています。焼却炉風下とそれ以外の地域での違いが明瞭に出れば、住民訴訟の有力な証拠として提出でき、訴訟に貢献できます。

国のエネルギー政策の方向転換も報道される昨今、放射能汚染や事故の心配がなく、放射性廃棄物を生み出さない社会を目指して活動を続けるフクロウの会の草の根での活動は、今後どのような役割を担っていくのでしょうか。

CO2排出削減対策として、原発をCO2 を出さないクリーンなエネルギー源として推進しようとの動きがあります。しかし原発や核燃料サイクルは高濃度放射性廃棄物を生み出し、それを安全に処分する場所さえ目処がたっていません。事故が無くても原発労働者や周辺住民に低線量被ばくによるガンの増加や免疫力低下による様々な健康影響をもたらします。フクロウの会は、現在も続く福島原発事故による深刻な放射能拡散の実態を明らかにし、その危険性を訴えることで脱原発の推進に貢献していきたいと考えています。

福島老朽原発を考える会 (フクロウの会)
青木一政
http://fukurou.txt-nifty.com/fukurou/

2022年9月5日 

福島老朽原発を考える会 (フクロウの会)、助成プログラム「LUSH チャリティバンク」のパートナー団体です。本プログラムは、ハンド&ボディローション『チャリティポット』を中心としたチャリティ商品を対象に、売上げの全額(消費税を除く)を社会課題の根本解決に取り組む小さな草の根団体に寄付・助成しています。

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