ラッシュで働く理由
「ブランドの信念を通して、世界とつながる」
プロキュアメント ラベルチーム NANAMI
ラッシュジャパンを一度離れ、オーストラリアのラッシュで働き、日本に帰国後は再びラッシュジャパンに入社したNANAMIさん。いつも自分の「やりたい」に正直に、成長に貪欲なNANAMIさんの「ラッシュで働く理由」を聞いてみました。
NANAMIさんがラッシュに入社するまでのお話を聞かせてください。
昔から絵が好きで、美大を目指していたのですが、高校生の時に試験に落ちました。デッサンをこれ以上やりたくなかったという気持ちもあり、そのまま浪人を続けるか考えていたところ、高校の卒業式の2日前に東日本大震災が発生しました。「何か人の役に立つことをしたい」と思って、すぐにボランティアに行くことを決意しました。当初は短期の予定でいましたが、結局1年半宮城県に滞在し、途中からはスタッフとして災害支援の現場で働かせてもらいました。
そうでしたか。東日本大震災が起きた時のことは、私も鮮明に覚えています。NANAMIさんが滞在していた街は、実はイギリスからラッシュの経営陣が震災後に訪問した場所なんです。もしかしたら、すれ違っていたかもしれませんね。1年半の災害支援の仕事を経て、その後はどこへ向かうのでしょうか?
その後は東京に戻ってきて、やっとデザイン学校に入りました。ただ、勉強してると懐疑的になる性格のせいか、東北で出会ったカナダ人のお友達の影響か、本来のあるべき姿以上にデザインを施したり、無いものをあるように見せるデザインに疑問を持ってしまう自分もいて。
後で分かったことですが、そのカナダ人のお友達は日本にいる間、ラッシュの『チャリティポット』の助成先でもある環境保護団体で働いていたそうです。その子がマイカップを持って都内のカフェに行っても、プラスチックカップでしかコーヒーを提供してもらえなくて、怒っている姿を見たりしていて。自分も環境問題に興味を持ってましたし、「パッケージをデザインするってどういうことなんだろう」なんて考えながら、学校を卒業しました。
様々な場面でラッシュとすれ違い始めたNANAMIさんですが、卒業後はラッシュで働き始めることになるのでしょうか?
実は、デザイン学校を卒業してから東北で出会ったカナダに住んでいるお友達を訪問したくなって、すぐに就職せずに数ヶ月間カナダに行きました。カナダの図書館で移民の人向けに提供されている英語の授業に参加したり、カナダ人の友人のお姉さんを訪ねてカリフォルニアに遊びにいったりしてました。その後日本に帰ってきて、2016年からここ、神奈川県の愛川町にあるラッシュのキッチンで働き始めることになります。
いよいよNANAMIさんとラッシュが出会いました!入社のきっかけは何だったのでしょうか?
元々ラッシュのギフト商品や、当時定期的に家に届いていたLUSH TIMESのデザインが好きで、「カラフルなデザインに囲まれて仕事ができるかも」と思ったことがきっかけでした。またカナダに行きたいと思っていて、お金を貯めたかったというのもあります。
これは入社してからの話ですが、ラッシュのブランドについてのトレーニングに参加した時に「ラッシュの信念って、自分の信念に近いかも」と思ったんです。環境問題にまだまだ関心が薄かった当時の日本で、ラッシュが掲げるような信念を持った会社は少ないと思いました。給与面ではもっと待遇の良い会社はあるかもしれませんが、社会に貢献できるような企業で、環境問題にもコネクトます。動物実験にも関わっていない。なんというか、罪悪感なく働けることが嬉しかったんです。
入社後は、どのような仕事を担当していたのですか?
2016年に短期アルバイトとして入社して、バスボムを作るボムルームで働いていました。当時のボムルームのメンバーがとても仲良しだったので、社員として続けていくことにしました。それから2年半ほど働いて、ボムルームでチーム育成を担当するトレーナーの仕事をしていたのですが、お金も貯まったので入社当時から憧れだったワーキングホリデーに行くことを決意し、2018年に一度ラッシュを離れることにし、退社しました。
ワーキングホリデーの行き先はカナダではなかったのですが、ラッシュがあるオーストラリアにしました。オーストラリアに着いてからラッシュの仕事に応募して、面接を受けて、シドニーの郊外にあるオーストラリアのキッチンで働くことができました。ここでは色々な国から来た人たちと働くことができて、文化の違いもあって驚くような働き方を目にしましたが、とにかく楽しかったんです。残業しないことがスタンダードな環境で働いたことで「日本の働き方ってストイックすぎるんだな」と感じたりもしました。
国境を超えてもラッシュで働くことを選ぶNANAMIさん。一年間のワーキングホリデーを終えて日本に帰ってきてから、またラッシュジャパンに戻ってきたそうですね。
2019年に短期アルバイトとしてラッシュジャパンに再度入社した直後、英語スキルの向上とデザイン系のソフトのスキルを生かせると思って、社内公募が出ていたラベルチームのポジションに思い切って応募したところ採用され、今ラベルチームで働いています。
初めてのオフィスでの仕事ですが、新しい自分の一面を見つけられるんです。当たり前な事かもしれませんが、どうしても期日内で終わらせなきゃいけない仕事があれば、仕事が終わるまで帰らない。なぜかといえば、ラベルチームの仕事が終わらないとその後の工程に響き、お客様に商品を届けることに遅れが出てしまうから。それは私に任されている責任ある仕事ということでもあり、やってみたら意外と真面目な自分に出会いました。
顔の見える誰かから受け取ったバトンを、次の人にしっかり渡すことで、お客様に商品を届けることができる。自社で商品を製造し、販売しているラッシュならではのサプライチェーンのお話ですね。ラベルチームでは具体的にどんなお仕事をしてるのですか?
ラベルチームは、商品に添付するラベルを作成します。製造ルームが完成した商品にラベルを添付するまでに遅れずにラベルを納品することが仕事です。ソフトウェアを使用してラベルを作成するのですが、化粧品の販売に必要な法律に従って、お客様に正しい情報を提供できるよう、細心の注意を払って校正チェックをすることも、とても大事な業務の一つです。
今、日本のキッチンからは韓国、香港、フィリピン、シンガポール、タイ、マレーシアの各マーケットに商品を輸出していますが、現地語のラベルは輸出国のスタッフに作成してもらい、データを送ってもらって日本で印刷します。最近は、台湾など新しいマーケットにラッシュのショップがオープンしたので、輸出先のマーケット数が増えました。各マーケットのスタッフとコミュニケーションが取れるところは、私のやりがいの一つです。ラベルに載せる情報のフォントのポイント数が決まっているマーケットもあったりして、各マーケットの法律を遵守しながら、必要な情報を正確に形にしていく。締切に追われる毎日ですけど、色々な価値観の中で仕事ができる今が一番自分の成長を感じられています。
いつも前向きなNANAMIさんですが、大変なこともありますか?
もちろんあります。一時期、ラベルチームが私一人になってしまったことがありました。一人でタスクをこなすことは正直に言ってとても大変でしたが、それでもお客様を待たせてはいけないので、業務の生産性を上げるためにラベルチェックができるソフトウェアを導入させてもらったり、一人では到底達成できない業務量の場合は外注に委託したり、マネージャーのアドバイスを受けながらなんとか乗り越えることができました。その後は社内異動で新しいメンバーが二人入ったので、ラベルチームの基盤を固めていくことができています!
根底には「早く帰りたい」という気持ちが今でもあるんです。仕事の負担が減ることによってミスも減って、リカバリー作業も減る。そのために二人と協力しながら、どのように生産性を上げられるかをいつも考えてます。そのために「スケジュールが押している」「このデータが早く欲しい」など本国であるUKの担当チームとも積極的にコミュニケーションを取ります。これまでのやり方よりもっと良いやり方があればどんどん取り入れます。
そんなNANAMIさんが働く上で大切にしていることがあれば、教えてください。
私が大切にしていることはラッシュのエシカル憲章にある行動指針、「All are welcome, always」です。どんな人種であれ誰がどんな人を好きになっても、関係ない!常にWELCOMEでいること。オーストラリアのラッシュで働いている時の、あの色んな人の中で働いているのが好きだったんですよね。「あなた、間違ってるよ」っていう人が誰もいなくて、「私はこう思う」と言ってなんぼの世界。人生は多様性の中にある方が、楽しい。そう信じています。
最後の質問です。NANAMIさんがこれからやってみたいことは何かありますか?
いつか日本のラッシュだけでなく、グローバルのラッシュの中で活躍できるようになりたいです!また外国のラッシュで働いてみたいと思ってます。全く違う価値観や文化の中で働くことは簡単ではないと思いますが、頭の中に新しい風を入れて換気をすることで、自分の成長に繋がると思います。多様性のある環境でお仕事ができることは、私にとっては最高の環境です。
2023年2月
12:11