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ラッシュのエシカル憲章

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ラッシュのエシカル憲章

根底にあるのはラッシュの信念

ラッシュの信念には、こんな一節があります。

ハッピーな人がハッピーなソープを作ることを信じています。そして、私たちの商品に記された作り手の顔が、お母さんを誇らしい気分にさせることを信じています

実際に私たちのビジネスを誇らしく思ってくれているのはお母さんたちだけではなく、ラッシュで働く従業員自身もまた、ビジネスの功績やバリューに誇りを持ち、自分ごととして考え、行動しています。ラッシュでは、多くの従業員がブランドのバリューやエシックス(倫理観)を大切にしながら働いています。多くの従業員にとって、ラッシュは個人の価値観や世界観を体現しています。人、動物、環境の犠牲なく、良心的なビジネスをしようとしている企業であることが、まさしくそれにあたります。

ブランドの歴史とともに、従業員一人ひとりが持つ個性や多様性を尊重しながら成長してきたラッシュは、偏見、いじめ、差別を許容せず、社会でマイノリティと呼ばれる人たちを惹きつけてきました。ラッシュは、従業員にとって温かく、安心できる家のような場所であり、違いが受け入れられる安全な職場環境であることは、私たちの最大の強みでしょう。そして、この多様な人の集まりが、個人の価値観や意義ある役割を担えるラッシュというタペストリーに居場所を見つけ、ビジネスをドライブしています。

私たちは、役職に関係なく、未来のために協力しなくてはなりません。それは、ラッシュが創立した時のように、クリエイティブ、コマース、カスタマーケアの統合など、あらゆるビジネスの側面を後押しするためです。ラッシュが世の中や時代に合わせて変化し、社会から必要とされる企業であり続けるためには、自分たちの価値観に嘘をつかず、働くことに誇りを感じられる場所であり続けなければいけません。お客様も株主も、変わり続ける世界に対し、課題に向き合い、適応し、イノベーションを起こし、立ち上がることをラッシュに期待しています。もちろんスタンダードを下げるのではなく、上げるという当たり前の期待値と共にです。

2017年、ラッシュの倫理的指針を維持するために従業員共益信託が設立されたことで、ラッシュは従業員が株式の一部を所有する企業となりました。この目的の元、世界中のラッシュで働く従業員の意見が無視されず、ラッシュのエシックスを害する決定がされないよう、従業員共益信託を通してプロセスを強固なものとしていきます。これにより、重要な決定に必要な変更事項の裏にある問題が従業員に説明され、全員の意見を考慮し、情報を得た上でリーダーたちが決断をすることができるようになります。

核となる倫理的指針

ラッシュには相談や協議なく変えるべきではない、核となる倫理的指針があります。ラッシュの経営陣がその指針に変更が生じる可能性があると考えた場合、従業員共益信託の管理者を通じてラッシュグループの従業員に意見を求めます。エシカル憲章は、7つの核となる指針と、進化する9つの指針が含まれます。

1. 動物実験反対
ラッシュは動物実験の実施や委託をしません。これに加え、動物実験をしないサプライヤーからのみ原材料を買い付けます。動物実験を実施しないことを困難にしたり、不可能にする法規制があれば異を唱え、あらゆるマーケットで真に犠牲のない法律が実現するよう、キャンペーンを行います。

2. 100%ベジタリアン
ベジタリアンの原材料のみを商品に使います。また、商品カテゴリーごとに常にヴィーガンの選択肢がある商品展開を約束します。

3. 納税ポリシー
ラッシュがビジネスを展開するすべての国や地域で、適切な税金を期限内に支払います。希望があれば書面化されたポリシーを提供します。

4. キャンペーンカンパニーであること
人権擁護、動物の権利、自然環境の保全に関する課題に対しては、積極的にキャンペーンを実施します。ラッシュがビジネスを展開するすべてのマーケットでは、少なくとも年に一度はショップやデジタルプラットフォームで、コアバリューに関連するキャンペーンを行うことが期待されています。

5. 公平な給与
すべての国や地域で政府の定める最低賃金水準や条件を超える賃金の支払いを約束します。

6. All Are Welcome, Always
本ステートメントは、ラッシュの従業員やお客様一人ひとりが自分らしくいられるために、真の意味でのダイバーシティ&インクルージョンを体現するラッシュの重要な行動指針の一つです。採用や昇格などにおいても、偏見やいかなる差別をすることなく、個人が持つスキルや能力、強み、可能性によって行われます。

7. 透明性と外部監査
自社の反動物実験ポリシー、エシカルで環境に配慮した企業活動への第三者監査を事業監査とともに定期的に行います。

進化する倫理的指針

上記に加え、ラッシュのエシカルな精神に欠かせないブランドバリューがいくつかあります。これらはテクノロジーの進化や、世界情勢の変化、新たな発明や解決策の出現により定義が変わってくるかもしれません。こうした核となるバリューは、時代に合わせ進化、変化しながら変わる目標やポリシーになります。それには以下のようなものがあります。

1. 生きている地球
ラッシュは自分たちが自然界の一部であると信じています。使用する原材料や、商品の製造、輸送方法、エネルギーの使用方法など自分たちのもたらす影響を、使用量以上に還元しなくてはいけないと考えています。

2. サプライヤーとの公平な取引
フェアトレードとは、対話、透明性、敬意を基盤とした取引関係であることに加え、公平さの向上、生産者の支援、意識啓発やキャンペーンなどによって、従来の国際貿易におけるルールや行いの変更を求めることだと信じています。

3. 商品の品質、コアバリュー、顧客満足度、利益創出は同等に大切である
ラッシュは企業として利益を上げる権利があると信じていますが、同時に企業としての重要な決断や調整をする際は、コアバリューのあらゆる側面を念頭に置き、話し合いが行われます。バランスのとれたラッシュの経営は、コアバリューを大切にしながら利益の追求をします。

4. フレッシュでハンドメイド
新鮮な原材料を使い、ハンドメイドで革新的な商品を製造することに努め、商品がすべて合成保存料フリーになることを目指します。

5. ネイキッド商品
パッケージの使用を最小限にするという信念は、常に完璧なネイキッド商品を開発する努力を怠らないということです。

6. デジタルエシックス
進化し続けるデジタルテクノロジーにおいてもエシカルな良心を持ち、責任ある行動に努めます。デザイン、設計、発表するものすべてにオープンソースのテクノロジーを活用し、自分たちの研究やコードをコミュニティに還元しています。グループ全体で、再生可能エネルギーを中心としたエネルギー効率が良い、紛争資材の使われない、世の中に役立つハードウェアを使うことに尽力しています。また、ラッシュの従業員や顧客のデータはすべて暗号化され、安全で透明性あるように努めています。お客様と従業員は、会社が保有している情報について知る権利があるからです。

7. 再生可能エネルギー
世界のエネルギー需要により、化石燃料や原子力への依存が問題を引き起こしてきました。進化する新たなエネルギー源や解決策を支持し、普及を求めていきます。

8. リサイクル資材
すべての商品をネイキッドにできない場合、パッケージが必要な商品には革新的で、再生素材を使います。

9. グリーンポリシー
ラッシュは地球上の資源利用において、自分たちに常にチャレンジを課しています。変わり行く世界情勢のニーズに合うポリシーで、自分たちの影響を減らし、最小限にしようとしています。空輸、エネルギー利用、埋め立てになる資材、リサイクル率、汚染や廃棄物のような分野で挑戦をし目標を立てています。

エシカル憲章委員会

エシカル憲章委員会の招集

世界のラッシュグループの従業員が、このエシカル憲章に掲げられている価値観や指針に会社が忠実ではないと懸念を表明した場合、それが事実に基づいていない可能性があったり、憲章の違反とは呼びがたい程度の小規模でない限り、従業員共益信託の管理者はエシカル憲章委員会を召集し、提案された懸念行動や無為がエシカル憲章の違反に該当するか否かを決議します。 

エシカル憲章委員会メンバー

エシカル憲章委員会が召集される際、店舗スタッフから2名、製造ルームスタッフから2名、お客様から2名、ランダムに選ばれたメンバーで委員会は構成されます。委員会議長は投票権を持たず、従業員共益信託の管理者の1人が受け持ちます。

委員会への情報提供

従業員共益信託の管理者は、メンバーが決議をする上で必要な、懸念案件としてあげられたコアバリューに関わるラッシュのグループ企業の行動情報を、できる限り委員会メンバーに提供します。

委員会の決定とアクション

その後、案件にあがったラッシュグループ企業が、エシカル憲章の精神を持って経営を行っているか否かを多数決で決定します。

もし該当企業がエシカル憲章の違反、またはそれに相当するような企業活動をしていると判断した場合は、従業員共益信託の管理者は、Lush Cosmetics Limited(もしくはその時点でラッシュグループ企業の親会社に当たる企業)の取締役会に違反やその可能性があることを報告します。取締役会は、合理的に実行可能な範囲で、本委員会の見解を考慮にいれ、違反やその可能性がある行いに対するアクションを決定します。

従業員への通知

懸念事項がありエシカル憲章委員会が招集された際は、従業員共益信託の管理者は常にラッシュグループの全従業員に通知を行い、懸念事項があり委員会が召集されたことや委員会による決定事項が全従業員に共有されます。

エシカル憲章の修正

ラッシュグループの事業、それを取り巻く世界は進化と変化を続けることを分かっています。そのような変化を受けて、ラッシュのエシカル憲章は折に触れて修正される可能性があります。ただ従業員への相談無しに、核となるエシカルバリューや進化するエシカルバリューの削除や無視、修正は行われません。

Hilary Jones / Simon Constantine / Jack Constantine / Karl Bygrave

8 February 2018

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