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世界最大の動物実験廃止に向けた基金「Lush Prize」

動物実験に頼らない研究開発支援や動物実験の廃止に向けた活動を推進することを目的に2012年に設立された「Lush Prize」は、今年で10周年を迎えます。

Lush Prize (ラッシュプライズ)のアイデアは、動物実験があたりまえとなっていることに対するラッシュの創立者たちの違和感から生まれました。彼らは、残酷な動物実験に代わる方法が主流になるまでに、あまりにも長い時間がかかっていると感じていました。そこで、毎年25万ポンド(約4,000万円)の資金を、実験のために動物を使用することを廃止するための取り組みに提供するというアイデアが生まれました。

Lush Prizeは、動物実験に頼らない研究開発支援や動物実験の廃止に向けた活動を推進することを目的に、英国の消費者団体Ethical Consumer Research Association (エシカルコンシューマー・リサーチアソシエーション、以下エシカルコンシューマー)とラッシュが共同で2012年に設立し、今回で10周年を迎えます。動物実験反対の分野で最大の基金であり、2018年には33万ポンド (約5,280万円)の授与を開始し、現在は2年に一度の開催となっています。

真の意味でグローバルな基金として、これまでに日本の他、中国、ケニア、イラン、ウクライナ、インド、ニュージーランド、ブラジル、アメリカ、ヨーロッパなど、世界各国の科学者や活動家を支援してきました。ラッシュは動物を使わない研究ができるだけ大きなインパクトを与えながら続けられるように、この分野で最も先進的な活動を支援することを目指しています。そのために、5つのカテゴリーに分類されるプロジェクトにリソースを提供しています。

  • サイエンス部門若手研究者部門は、動物実験に代わる方法について研究を進めるための賞です。
  • トレーニング部門は、科学者や規制当局者に動物を使わない方法に関するトレーニングを行うプロジェクトを対象としています。
  • 世論喚起部門ロビー活動部門は、規制が適切で、21世紀の毒物学の進歩を反映して最新のものであるよう、圧力をかけ続けることを目的としています。
  • 2022年から新たに新設された政治的功績部門は、動物実験廃止を実現すべく法改正に向けて貢献した政治家をたたえる賞です。(賞金は伴いません)

これらのカテゴリーに加えて、21世紀の毒性学で大きなブレークスルーがあった場合、動物実験に代わる「大発見」の瞬間が最も期待される分野に、ブラックボックス賞が授与される可能性があります。この賞は賞金の満額を上限とするもので、2015年に初めて授与されました。

「Lush Prize 2022」の受賞者は、Lush Prizeの公式サイトからご確認いただけます。
ラッシュプライズの歴史

Lush Prize これまでの歩み

拡大版はこちらをご覧ください。

*1ポンド=160円換算

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