2年ぶりのバスボム製造体験イベントに参加してみたら
キッチンからシェフも駆けつけたバスボム製造体験イベントを一番楽しんだのは、ラッシュで働く私たちだった
全国に70以上あるラッシュのショップの中でも、地域とのつながりが強く、そのつながりを活かしたイベントの企画が得意なLUSH イオンモール高崎店。「リジェネラティブバイイング」と呼ばれるラッシュの原材料調達プロジェクトの拠点が群馬県のみなかみ町にあることから、「みなかみの恵みや生産者の方とのつながりを誇りに思うメンバーも多い」とショップマネージャーのFumieさんは言います。
イオンモール高崎店には、ラッシュの化粧水『オーシャンヴェールウォーター』にも使用している群馬県みなかみ町で採水した湧き水が飲める給水スポットを設置しています。
商品に使用する群馬県みなかみ町の自然の恵み
イヌワシペーパー:ギフト商品『フレッシュ アズ ギフト』『エブリー クラウド』
豆腐:フレッシュフェイスマスク『ドント ルック アット ミー』
湧き水:化粧水『オーシャンヴェールウォーター』、ボディコンディショナー『ロウィーナバード SP』
ヒバ:バスボムセット『四季の一服』 / 『夏の一服』新緑
スギ:バスボムセット『四季の一服』 / 『夏の一服』夕立
ヒノキ:バスボムセット『四季の一服』 / 『冬の一服』湯桶
台風が近づいていた2022年9月のシルバーウィーク、LUSH イオンモール高崎店のメンバーがバスボム製造体験イベントを実施するということで、高崎へ向かいました。
「イベントが終わった後、楽しくなかった人がいなくて、全員が楽しんでいたイベントだった」「みんなが楽しんでるって、こんなに素晴らしいんだって、本当に感動しました」というスタッフの声がたくさん聞こえたこのイベントを企画したショップマネージャーのFumieさん、イベント担当のMikaさんとMisakiさんにお話を聞いてみました。
今回、このイベントを企画した背景を教えてください。昨年は思うように開催できなくて、2年目のチャレンジだったとか。
Fumie 今年のシルバーウィークは、高崎のイオンモールで「イオンモールのSDGsフェス」が開催されると聞いたんです。この期間中は地域団体のイベントや専門店のワークショップが開催されるということで、「ラッシュも何か企画できないか」とイオンモールの担当者の方から声をかけていただきました。
昨年も同様のイベントが開催され、ラッシュのイヌワシプロジェクトの拠点でもある群馬県のみなかみ町の皆さんと合同で、みなかみの豊かな自然を紹介するイベントを企画しました。昨年のイベントはコロナウイルスの感染拡大のため、パネル展示のみとなってしまいましたが、今年は行動制限もなく、お客様が参加できるイベントをすることが可能になりました。そこで、4月に発売された12種類のバスボムがセットになった『四季の一服』の中にみなかみの原材料を使った商品も増えたので、せっかくならその商品を使って製造体験イベントができたらいいな、と思い企画を始めました。
『四季の一服』の中から、みなかみに由来がある原材料を使ったバスボムだけを選んで、キッチンからシェフ二人も呼ぶという、前例のない思い切ったイベント企画でした。
Fumie コロナ禍の今、来店されるお客様のニーズも変化してると思います。フェイスやボディのケアをしたいニーズだけではなく、「癒されたい」「気分を良くしたい」と感じているお客様が増えてます。行動制限やオンライン授業など、自由に活動することを制限されてた環境で、お客様はラッシュに何を求めているのか、どんな体験がしたいのかを考えました。
高崎店のお客様はリピーター様も多く、「製造体験はもうやらないの?」「キッチンツアーはいつあるの?」と聞かれることも多くありました。製造体験を行っていたのはもう何年も前のことですが、お客様にとって製造体験は心に残るイベント。そんな体験を、地元みなかみの原材料を使った商品で、キッチンのシェフと一緒に作ることができたら、きっとお客様は喜んでくれる、ずっと心に残る体験になると思い、企画を考えました。
Mika 私たちのショップは、みなかみでリジェネラティブバイイングが始まった当初から、みなかみの赤谷の森の保全活動に参加させていただいたり、サプライヤーさんを巡るみなかみ訪問、お豆腐屋さんでのお豆腐手作り体験などで、みなかみの方々に大変よくしていただき、お世話になっています。これまでたくさんの学びの場を提供していただいてたのですが、チーム全体でリジェネラティブバイイングを理解することはチャレンジングで、お客様にもみなかみの話があまりできないという時期が長く続きました。
そんな中、去年のシルバーウィーク前にイオンモール高崎の方からモール主催のSDGsイベントのことを聞き、「ラッシュさんも出展して欲しい」とお話をいただきました。「このイベントをきっかけに、スタッフの理解を深められてお客様にもお話ができるかも」と思い、イベント担当に立候補しました。スタッフトレーニングや展示パネルの作成など準備をすすめたのですが、コロナの影響でお客様を集めての催しができず展示のみのイベントとなってしまったため、あまり盛り上がりがないまま、悔しさを感じるイベントとなりました。
コロナ禍でチャレンジしたものの、悔しい思いをされていたのですね。
Mika 今年またSDGsイベントが開催されると話を聞いたときに、「去年のリベンジができる!」と思ったんです。ショップマネージャーのFumieさんから「今年は製造体験を考えてる」と聞いたときに、チーム全体でリジェネラティブバイイングの理解レベルをあげることよりも、新規のお客様もリピーターのお客様にも、体験を通じてそれまで知らなかったラッシュの一面を知ってもらいながら、新鮮な気持ちでラッシュに触れるイベントにしたいと強く思いました。「それが製造体験を実施する意味にもつながるのでは」と思いながら、準備をすすめていました。
コロナ禍ではオフラインイベントも中々実施できず、満を持してのバスボム製造体験イベントとなりました。でも、シルバーウィークのイベント開催って、他の新商品の発売も重なって、忙しい時期だったんじゃないですか?
Fumie そうなんです。クリスマス商品発売の準備やワンピースとのコラボ商品発売など、他のイベントも盛りだくさんで、色々な準備の同時進行は大変でした。それでも、このバスボム製造体験イベントは告知直後から反響が大きく、予約枠45名のところ告知開始からわずか3日間で30人以上の予約が入ったんです。当日までに予約枠は全て埋まってしまいました!
準備期間中、そして賑わいを見せていたイベント当日を振り返って、印象に残っていることはありますか?
Mika シェフの二人との事前ミーティングが強く印象に残っています。普段、キッチンで働くメンバーとの接点ってほとんどないので、「どんな人が来てくれるんだろう」「どんなイベントになるだろう」と想像ができなくて不安もあったのですが、お話してみたら私たちが思っていた以上にお話しする内容や原材料のストーリーを伝える準備をしてくれていて、頼もしかったです。二人の笑顔が本当に素敵で、一緒にイベントをすることが一気に楽しみになりました。イベント当日も、お客様、シェフ、ショップスタッフの間で笑顔の循環ができていて、「製造体験のイベントってこんなに楽しいんだ!」と感動するほど、すっごく楽しかったです。イベント会場の周りにいた見学の方たちにも楽しさが伝わっていたみたいで、自分たちも参加したいとその場で複数のお客様にお声をかけていただいたのも嬉しかったです。
Misaki 参加されたお客様が予想以上にみなかみの原材料に興味をもってくださったのが嬉しかったです。バスボムを作りながら、実際の木くずを香ったり、触ったりして楽しんでくださっていましたが、やっているうちに周りで見ていたご家族の方も一緒に香りを楽しんだり、パネルを見てくださったのが印象的でした。また、なかなか会えないシェフの二人に会えたことを喜んでいるのも印象的でした。二人がキッチンで作った商品がショップに並んでいることを伝えると、イベント会場からわざわざショップに戻ってくださったり、イベント終了後にシェフの二人と記念撮影をお願いする参加者の方もいて、作り手に会えることからも「ハンドメイドで商品を作るラッシュってやっぱり特別なんだな」と改めて感じました。
Fumie 今までいろんなイベントを行ってきましたが、全員が同じ気持ちで成功を感じられることって中々無くていつも「何かやり残した」そんな気持ちになっていました。でも今回はイベント後にチームのメンバーから「良いイベントだった!」「大成功だったんじゃない?」「やりきった~!」という感想が出たことが印象的でした。みんなが同じ目線で、目標に向かって一つになり、みんなでイベントを作り上げることができた。そう実現できたことがすごく嬉しかったです。イベント後にはたくさんのお客様がショップに戻ってきてくれました。体感では3、4割の方でしょうか。イベントに参加する前は緊張されているようなお客様でも、ショップに戻ってきてくれたときには今まで以上にラッシュに興味を持ってくれていました。
こういったイベントが初めてだったチームメンバーが、キッチンから来てくれたシェフに対して、商品に対して、化粧水に使っているみなかみの湧き水に対して、ラッシュにとって大切な「フレッシュ」の大切さや意味を実感して、お客様にお話していることも印象的でした。
ショップの皆さんが自ら企画を立ち上げて、こういったオフラインでのカスタマーイベントを実施する醍醐味って、どこにあると思いますか?
Fumie 「働く上でオーナーシップを育むきっかけをつくれること」、これが一番だと思います。自分たちで企画して、実行していく。成功も失敗も全て自分たちの経験値になります。誰かに指示されるのではなく、全て自分たちで考えるからこそお客様からの反応もそのまま感じられる。やりがいもあって、反省もあって、感動もあります。チームからは他に、「地域に合わせたイベントができること」「お客様目線で、お客様の興味や価値観に触れられる」「イベントに参加したスタッフやお客様が、ラッシュのリジェネラティブバイイングの一員として、参加していると感じられたこと」などもあがりました。
Mika Fumieさんがあげてくれた以外で醍醐味だと感じるのが、自分自身の視野や価値観がアップデートされることです。うまく説明できないのですが、企画書作成やスタッフトレーニング、イベントの台本作成を通して、「どうやったら、チームメンバーやお客様にとって分かりやすく伝えられるだろう」「チームメンバーに伝える上で大事なことと、お客様に伝える上で大事なことって、同じ?違う?違うんだったら何が違う?」と自問自答を繰り返します。イベント準備に集中する時間は、自分の考えや理解をブラッシュアップさせてくれる時間。そのブラッシュアップがあると、それまで白黒に見えていたものが急にカラフルで、グラデーションに見えるくらい、ものの見え方や捉え方に変化が起こります。通常の業務時ではなかなか感じることのできない感覚なので、貴重な時間です。
最後に、このイベントの成功を誰に伝えたいですか?
Fumie みなかみの原材料のサプライヤーの皆様、そしてみなかみのリジェネラティブな活動に携わる全ての方々に、伝えたいです!みなかみの原材料を使った製造体験を通して、来てくれたお客様が笑顔になっていただけたことや、大人から子どもまでみんながイベントを楽しんでくれたこと。そして私たちも身近な群馬のみなかみの事を誇りに感じて、嬉しくなり、さらに自信に繋がったこと。これからもこの経験を活かして良さを伝えていきたいと思います。とお伝えしたいです。
Misaki 私もみなかみの原材料に関わる方々にお伝えしたいです!森の豊かさを復元するために伐採した木、捨てる予定だった木くずがこれだけお客様に感動を届ける商品になっている。また地元群馬の方がその製造イベントを楽しんでくださったことを伝えたいです。
イベントに駆けつけたシェフにも話を聞いてみました
自己紹介も兼ねて、普段のお仕事内容を教えてください。
Minmin ボムルームでコンパウンドトレーナーをしているMinminです。ボムルームは製造、成形、梱包の3つのチームに分かれていて、私はそのうちの製造、コンパウンダーとしてバスボムのベースとなる重曹ミックスを作ってます。
Ponmiyu フレッシュルームのコンパウンドトレーナーのPonmiyuです。フレッシュルームではたくさんの新鮮な果物や野菜を使ったフレッシュフェイスマスクや、クレンザー、『パワーマスク』や『ビューティ スリープ』などのフェイス&ボディマスクを製造しています。
商品数が多いクリスマス商品の製造で忙しい時期だったと思います。こういったイベント参加は初めてだとお聞きしましたが、今回このイベントのお話を聞いたとき、正直どう思いましたか?
Minmin めちゃくちゃ楽しみでした!私、「製造体験」という言葉に弱いタイプなので、羨ましい気持ちになりました。ハロウィンやクリスマス商品をお客様に届けるために、7月から9月にかけては気を張るような日々でしたが、イベントのために頑張ろうと思えたので「ナイス!!!」といった感じです。
Ponmiyu お客様の前で商品のことを伝える機会って今までなかったので、ラッシュの魅力をうまく伝えられるか正直不安でしたが、はじめての出張にワクワクしてました。コロナ禍でイベントも少なかったので、久しぶりの製造体験に参加できるのがとっても楽しみでした!
今回のイベントに参加されて、印象に残っていることはありますか?
Minmin まず、ショップの方と直接密に関わることが初めてだったので、すごく嬉かったです。キッチンだけの世界で働いていたので視野が広がった感覚になりました。高崎店の皆さんがとても優しくて、明るかったのが印象的です。当日の朝ミーティングをしたのですが、朝から明るい!お店の明るい雰囲気とスタッフの華やかな感じが素敵で、「ラッシュって感じっ!」とワクワクしながらのミーティングだったので、緊張がほどけてました。
製造体験の参加者は4歳の子から大人の方まで、年齢はバラバラでしたが皆さん本当に楽しそうに一生懸命バスボムを作っていたのが印象的です。どの方も混ぜたてならではのフレッシュな香りにびっくりしていました!「本当に人の手で作っているんですね!」と驚きの声も聞こえてきました。
Ponmiyu 当日の朝のリハーサルでショップの方が一服バスボムを心から楽しんでいる姿も印象的でした。私の勝手なイメージで、ショップの方は商品のことは何でも知っていて、「バスボムが溶ける様子とかも普段たくさん見てるだろうから、リハーサルもさらっと流れを確認する感じかな」と思っていたら、バスボムを溶かす瞬間も動画を撮ったり大興奮で、その姿が微笑ましくて。「ショップの皆さんがこんなに楽しんでいるのだから、参加するお客様も絶対楽しんでくれる!」とリハーサル中からワクワクが止まりませんでした。実際に、参加者の方は年齢関係なくハンドメイドを楽しんでくれて、「将来、ラッシュで働きたい!」と言ってくれる子もいました。とにかく「楽しい」っていう気持ちと、お客様のラッシュへの愛をたくさん受け取れたイベントでした。
大盛況だったイベントでしたが、会場で「またこういう機会があったら参加したいですか?」聞いたら、二人とも満面の笑みで「是非!」と答えました。
Minmin 「自分の想像を超えたとき、人は感動する」というのがまさにそうで、この製造体験イベント、自分のイメージしていたものを遥かに上回る楽しさとやり甲斐があって「感動した」というのが「また参加したい!」につながったのかなと思います。今回のイベントでは原材料について少しでも関心を持っていただけたら嬉しい、そしてハンドメイドの楽しさや手で何かを作ることの素晴らしさ、自分だけの作品をつくるような感覚を味わってもらいたいというのが私のテーマでした。最初は少し緊張気味な子が、手で粉を触ったり、原材料を香ると途端に笑顔になったり。お客様と一緒に体験することで、それがダイレクトに伝わってくる感じがたまらなかったです。
親御さんたちも最初は眺めているだけだったのが、イベント終盤には一緒にバスボムを作ってみたりと、楽しむ姿を目にすることができました。私自身が忘れかけていたハンドメイドの本当の楽しさに、満たされていく感じがしました。普段キッチンでバスボムだけを作っていると、作ることが作業化していくこともあるんです。でもこのイベントが、自分がラッシュで働きたいと思ったきっかけを思い出させてくれたこと、準備段階でバイヤーからみなかみでのプロジェクトの話を聞いたときに「自分がしっかり社会貢献できている」と感じられたこと、そしてお客様やショップの皆さんとの出会いがあったことが一番の収穫でした。本当に楽しかったです!
Ponmiyu 今回イベントを通して、当たり前に使ってる原材料や資材一つひとつにストーリーがあって、それが重なり合って素敵な商品が作られていることを再認識しました。ラッシュの商品って、見た目がかわいいとか、良い香りのはもちろんだけど、使うだけで自然と社会貢献できているというのが私がラッシュを好きな理由の一つです。今回参加してくれたお客様にみなかみ産の原材料のストーリーを伝え、興味を持ってもらえたことが嬉しかったし、お客様が子どもから大人まで、みんな楽しみながらバスボムを作って、香りや色を楽しんで癒されているのをその場で直接感じられたのが嬉しくて、「あぁ、私たちって普段こんなに喜んでもらえる商品を作ってるんだな」と実感できました。またイベントがあったら参加したいし、他のコンパウンダーにもみんな参加してほしいなと思いました!
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