2019.1.17 #SOSsumatra

スマトラのオランウータンを救え!

2019 #SOSsumatra

スマトラのオランウータンを救え!

スマトラにはまだ、命をつなぐ森を奪われた動物たちがたくさんいる。動物と⼈間がそれぞれの地で、平穏に暮らしていける環境を整えるべく、 2019年早春#SOSsumatra キャンペーンが戻ってきます。 

私たちが⼒を合わせれば、素晴らしい変化を起こすことができるでしょう。2018年春、⽇本を含むアジア・オセアニアの国や地域のラッシュで、スマトラ島の森林再⽣を⽬的にした 「#SOSsumatraキャンペーン」を実施しました。キャンペーン限定商品『スマトラ シャンプーバー』の売上げ、£161,552(約2,261万円)はイギリスを拠点に活動する森林保護団体、 Sumatran Orangutan Society (SOS)とそのパートナー団体でインドネシアを拠点にするオランウータン情報センター (Orangutan Information Center, OIC)に寄付されました。このシャンプーバーを⼿にしてくださったみなさんの⼒によって、スマトラ島のBukit Mas(ブキットマス)にある、かつてパームプランテーションとして使われていた50ヘクタールの⼟地は、本来の姿である熱帯⾬林へと戻りつつあります。 





チャレンジは続く 

パームプランテーションだった場所を再⽣させるプロジェクトの経過は順調です。しかし、オランウータンのような絶滅が危惧される動物の置かれた環境の改善のために私たちにできることは、まだまだあるということに気付かされます。

スマトラ島は絶滅が危惧されるサイ、ゾウ、トラ、オランウータンが共⽣する地球上唯⼀の場所。レウセル⽣態系(Leucer Ecosystem)と呼ばれる地域には国⽴公園があり、何百種という数の哺乳類や⿃類、また何百万の⼈々が熱帯⾬林からの恩恵を受けて⽣活をしています。残念なことに、再⽣に向けてプロジェクトが始まったBukit Masのからも程近いCinta Raja(シンタラジャ)は、野⽣⽣物と⼈間が衝突する場所となってしまっています。 

住む場所を奪われ続けるスマトラに暮らすオランウータンを救うため、SOSが⽬指すのは、熱帯⾬林を守り再⽣させること。かつて多くの⽣物が暮らしていた⼟地を、開発を進める企業の⼿から取り戻し、豊かな元の森へと再⽣し、野⽣⽣物に返すのです。SOSのディレクター、 ヘレン・バックランド⽒は、この場所が今⽇直⾯している問題を説明してくれました。 

「北スマトラ州にあるグヌンレウセル国⽴公園に隣接するCinta Rajaという場所は、ゾウ、トラ、サイたちが暮らす野⽣⽣物のホットスポットですが、この場所もまた危機に直⾯してもいます。昨年、農園を横断したゾウの群れによる被害への報復として、⾚ちゃんゾウが殺されました。他にもある男がトラ2頭分の⽪を所持していたことで逮捕され、オランウータン1頭が農園で保護されました。これはすべてこの2年で起きたことです。」 

またバックランド⽒は、このCinta Rajaはこの地域を守る上で重要な場所だといいます。

「この⼟地は6キロにわたって、国⽴公園に隣接しています。南のタンカハンという場所から、北は現在オランウータン情報センターが植樹する⼀帯が広がります。今はレウセルの森や野⽣⽣物の保護にとっての弱点となってしまっています。というのは、密猟者や違法伐採者が侵⼊できるスペースとなってしまっているからです」

この戦略的に重要な計360ヘクタールの⼟地を守ることは、動物たちが暮らす森と⼈間が暮らす地域の境界、最も動物たちにとって⼈間からの攻撃に遭う危険の⾼い領域をなくすことを意味します。しかし私たちに残された時間はそう多くはありません。2019年2⽉末までにこの⼟地を購⼊するために、SOSは総額87ポンド(約1億3,050円)を集める必要があります。これまでに50万ポンド(約7,500万円)以上の資⾦を集めることができましたが、この⽬標を達成するためにみなさんの⼒が必要です。

2019年2⽉末までに⽬標の87万ポンド(約1億3,050万円)を達成しなければなりません。この⽬標を達成しなければ、この⼟地は野⽣⽣物と⼈間の紛争地帯であり続けます。

※1ポンド=150円換算 




いい知らせ? 

このような状況を前に、幸い私たちにはできることがあります。バックランド⽒は「SOSのために寄付してくれる⼈、署名をしてくれる⼈、チャリティランに参加してくれる⼈など、すべての⼈が、私たちの野⽣⽣物を保護する活動のムーブメントの⼀端を担うことになります」と話します。 

「ソーシャルメディアでスマトラ島で起きているこの状況をシェアしてもらえれば、それは私たちのメッセージを⼀緒に広めることになり、世界各地に暮らす⽅々を⿎舞してくれると信じています。私たちは状況がひっ迫していることについて、世界中の⽅々に説明できなければい けません。同時に、現場でポジティブな変化を⽣んでいる素晴らしいメンバーが皆がいるということもお伝えしたいと思っています」 

2018年に実施した#SOSsumatraキャンペーンはチャリティ商品『スマトラ シャンプーバー』の完売という⼤成功を収めました。

ラッシュでは、今年も継続して、スマトラの森林を再⽣しをオランウータンをはじめとする動物たちを守るキャンペーンを⾏います。パチョリやオレンジの⾹りがするキャンペーン限定チャリティ商品『オランウータンソープ』は、アジア・オセアニア地域のラッシュのショップとオンラインで1⽉25⽇から販売を開始します。もちろん、パーム油は不使⽤です。そして、同⽇オンラインショップ限定で『スマトラ シャンプーバー』が再登場。

どちらの商品も消費税を除く売上げの全額がSOSへ寄付され、SOSのパートナー団体であるOICが現地で⼟地を購⼊することができます。その⼟地はかつての輝きと豊かさを取り戻させるべく植樹をしていきます。 

現在、スマトラに⽣息するオランウータンの数は14,600頭まで減少しています。いなくなったら、それっきり。アジア・オセアニア地域で14,600個のソープも売り切れてしまえば、それでお終いですが、森が再⽣されスマトラのオランウータンは永くこの地で暮らしていくことができるでしょう。 

Text by Sarah Gane:この記事の筆者、サラ・ゲーンはUK在住のフリーランスライター、編集者、コンテンツストラテジストです。 

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こちらは、2019年1⽉に⾏なわれた#SOSsumatraキャンペーン時の記事です。プロジェクト発⾜当時のスマトラ島の状況や、オランウータンへの影響についての情報が記載されていますが、現在の状況は変化している可能性も考えられます。

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