2019.1.22 #SOSsumatra 

オランウータンを救うソープとシャンプーバー

オランウータンを救うソープとシャンプーバー

私たちが⽇々、知らず識らずのうちに消費しているパーム油が、インドネシアの絶滅が危惧される動物たちが住む森を奪っています。今再び、スマトラからのSOSに応えるため、2つの商品が帰ってきます。 

森林破壊の裏に私たちの影 

「⾒えない油」と例えられることの多いパーム油。安価で使い勝⼿のいいパーム油は、チョコレートやカップラーメン、⽯鹸や洗剤など、様々な商品に使われています。パッケージには「植物油脂」と表記されることが多いことから、⽬には⾒えませんが、とても⾝近な存在です。

私たちの⽣活の中に溢れるパーム油の原料となるアブラヤシの栽培には、膨⼤な⼟地が必要です。世界的なパーム油の需要拡⼤にも後押しされ、インドネシアの豊かな熱帯⾬林は、アブラヤシを栽培するプランテーションのために切り開かれ、モノカルチャー式、つまり単⼀栽培が⾏われるようになりました。 

⼀つの品⽬を⼤量に⽣産することで利益を最⼤化させることを考えるモノカルチャー経済では、多様な動植物が育つ森林はむしろ邪魔者。モノカルチャー農業は、災害や農薬による弊害も引き起こしますが、農園で働く現地の⼈たちには、そういった知識はなく、彼らは利益を増やすために、熱帯⾬林の伐採のスピードを早め、より多くの農薬を使ってしまうという悪循環になっています。安価なパーム油に頼る私たちの⽣活が、回り回って、多様な⽣物が暮らす熱帯雨林を破壊し、希少な動植物を絶滅の危機へと追いやっているのです。 

森林再生への第一歩

動植物を保護するためには⼀刻を争うともいえる状況で、ラッシュは2017年11⽉、限定チャリティ商品でパームオイル不使⽤の『オランウータン ソープ』をヨーロッパ各国で販売しました。スマトラに残る野⽣のオランウータンの数にちなんで⽤意した、1万4,600個のソープ 消費税を除く売上げの全額は、森林保護団体であるSumatran Orangutan Society (SOS)へ寄付されました。そのお⾦はスマトラ島の50ヘクタールの⼟地の購⼊に繋がり、⽣物多様性が豊かな森林へと再⽣するプロジェクトが始まりました。

ソープとシャンプーバーが帰ってくる

オランウータンをはじめとする様々な動植物が暮らしていけるよう、森林を再⽣しなければならないプランテーションはまだまだたくさんあります。2019年1⽉25⽇、アジアオセアニア地域で「#SOSsumatra キャンペーン」が、全国のショップとオンラインショップにて再びスタートします。前回と同様、SOSとオランウータン情報センターが⼀緒に、スマトラ島の Cinta Raja (シンタ・ラジャ)という場所に50ヘクタールの⼟地を購⼊するために使われます。 

ラッシュでは商品からパーム油を除く取り組みを続けてきました。私たちは、常に原材料やその調達⽅法を⾒直し改善する中で、パーム油を排除した⽯鹸素地の研究や開発を⾏ってきました。

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こちらは、2019年1⽉に⾏なわれた#SOSsumatraキャンペーン時に公開された記事です。プロジェクト発⾜当時のスマトラ島の状況や、オランウータンへの影響についての情報が記載されていますが、現在の状況は変化している可能性も考えられます。

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