私がラッシュで働く理由
「毎⽇が新鮮だから」
品質保証責任者 MUKO
神奈川県の愛川町には、⽇本国内とアジアの6つの国と地域に輸出するためのラッシュの商品を作っている製造拠点があります。そこは「キッチン」と呼ばれ、現在ボムルーム、バブルルーム、ソープルーム、マッサージルーム、バラエティルーム、EBルーム、デイリールーム、フレッシュルーム、ギフトルームの9つのルームに分かれて各カテゴリーの商品の製造が⾏われています。
MUKOさんは、2005年3⽉から現在にいたるまで、ラッシュのキッチンで製造に関わる幅広い仕事を担当してきました。現在は、商品が販売される前の検証やテスト製造などで品質確認・保証を担当するチームをリードしています。
「学⽣時代は、もともと化粧品に興味があったというわけではありませんでした。『⼈を綺麗にしたい!』という強い意識があったわけでもありません。むしろ、⾃分とは距離のあった化粧品の製造を仕事にすることで、プライベートな⽣活と仕事を混同しないようにできるかなと思っていました」。
「でも、新卒で⼊社した化粧品メーカーで、初めて⾃分で作った化粧品を家に持ち帰って渡した時に、⺟がすごく喜んでくれたんです。当時は年齢的な意味でも、⺟との親⼦関係がちょっと照れ臭くて会話も少ない時期でした。あの反応は今も頭に思い浮かびますね。もしかすると、そんな思い出が10年以上に渡って今も化粧品に携わる仕事を続けている理由なのかもしれません」。
その後ラッシュに⼊社し、『ハッピーヒッピー』などのシャワージェルを製造するデイリールームや、『毎⽇が晩餐』などの洗顔料を製造するデイリールームで働きはじめたMUKOさん。当時の出会いが現在にどんな影響が受けたのか尋ねてみると、こんな答えが返ってきました。「化粧品メーカーで働いていたということもあり、ラッシュ⼊社時はスキルを活かせるフレッシュ・デイリールームに配属されました。そこで洗顔料の『天使の優しさ』や『ハーバリズム』を作ったり、『ハッピーヒッピー』などのシャワージェルや『ドリームクリーム』なども作っていました。当時、同じルームに新⼈はまったくいませんでした。ベテランの製造担当の⽅と肩を並べながら毎⽇を過ごすことになったんです。ルームでは、原材料から商品にいたるまでの品質に対する⾼い意識を誰しもが持っていて、その姿勢を学ぶことができましたね」。
「はじめは、そもそも化粧品をハンドメイドするということ⾃体が考えられないことでした」というMUKOさん。
「そこにドライフラワーをトッピングしたり、フレッシュな果実を使ったりするなんて、何重にも驚きました。それまでの⾃分にとって、衛⽣的な観点から⽣のフルーツは製造する場所に持ってくるものではないというのが常識だったので、それを乗り越えて商品を⼀⽣懸命作っている姿だったり、さらにもっと品質を良くしたいと考えているメンバーが周りに多かったのは、とても価値ある経験でした」。
その後MUKOさんは、ルームマネージャーとしてフレッシュルームやデイリールームをリードしていきます。さらに、メイクアップ商品を製造しているEBルーム開設に携わるなど、キッチンでさまざまな経験を経て現在の仕事にたどり着いています。
「今は品質管理を中⼼に、ラベルや品⽬管理などのチームを担当しています。ラベルチームでは、商品につけるためのラベルのアートワークを作ったりするチームです。また、PSS(プロダクションシステムサポート)では、品⽬マスターといって商品を管理したり、原材料の量や構成を作成しています。例えば、イギリスからもらったフォーミュラ(商品のレシピ)で、⽇本では使える⾊素でも、輸出する韓国では使うことができない⾊素があったりもします。こういった場合の調整を⾏うなどしています。また、品質管理を担うプレマーケティングテスティング&マイクロチームは、商品を展開する事前段階で必要なテストや、⼿続き全般のフローをマネジメントする仕事です。具体的には、出荷判定保証、反動物実験ポリシーに関わる検証、フォーミュラやユーザーテスト、マイクロバイオ検査など、6つの担当に分かれています」。
ラッシュの商品の開発は、そのほとんどがイギリス本国を拠点とする開発チームが担当しています。これは、ブランドのコアとなる価値が、⼼臓部であるイギリスを起点に世界に広がっていく流れを守るためでもあります。そんななか、MUKOさんはラッシュジャパンの代表であり、共同創⽴者のロウィーナ・バード(以下、ロウィーナ)との連携を重ねながら、⽇本でメイクアップ商品の製造を担当するEBルームの⽴ち上げや、2019年6⽉にオープンしたLUSH 新宿店のオープンに先⽴ってメイクアップ商品を展開するプロジェクトにも参加しました。このチャレンジでもっとも⼤切に感じているのは「⼈との繋がり」なのだそうです。
「これまで、メイクアップ商品を扱うEBルームなどに携わる仕事を担当してきました。そのため、本国イギリスのラッシュのメイクアッププロジェクトのコアメンバーであるロウィーナと、仕事の⽬線が重なる機会が多かったんです。イギリスの商品開発ラボを訪れた時も、ロウィーナは⾃分にもわかるように丁寧な英語でコミュニケーションをとってくれたり、海を越えて厚い信頼関係が築かれていきました」。
「LUSH 新宿店オープンから現在にいたるまでは、とても⻑い道のりでした。思わぬところでつまずいたり、ロウィーナに『今じゃなくていいよ』と⾔われたプロジェクトもあったりしたんです。ですが、諦めずに今も挑戦を続けています。ロウィーナをはじめ、協⼒してくれたたくさんの⽅々の期待を裏切りたくない、ここで諦めたら終わってしまう。そう感じています」。
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