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LUSH PEOPLE

ラッシュの物流拠点を覗いてみたら

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「ここが止まるとビジネスが止まる」

「私たちは、フレッシュでオーガニックなフルーツや野菜、高品質なエッセンシャルオイル、そして安全性の確認された合成物質から効果的な商品を作ることを信じています」

ラッシュの信念」はこの一節から始まります。お客様にフレッシュハンドメイドコスメを届けるラッシュは、商品開発から原材料の調達、商品の製造から販売まで、サプライチェーンの大部分を自社でマネージするという特徴を持った企業です。

今日は、採用活動に使う写真を撮影するというラッシュのクリエイティブチームに同行して、神奈川県の愛川町にあるラッシュの物流拠点を訪れ、フルフィルメントチームの働く姿を覗かせてもらいました。

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本厚木駅から社バスに乗って、
愛川町の物流拠点に到着
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「こちらがラッシュの物流拠点です」

案内をしてくれるのはフルフィルメントチームのマネージャー、Tatsuyaさん。安全管理のために首にかけられたネックホルダーにホイッスルがついていることを見て、倉庫に足を踏み入れることを実感します。

Tastuyaさんは2004年にラッシュジャパンに入社してから調達や生産計画、出荷など幅広くサプライチェーンのマネージメントに携わる仕事を経験してきました。好きな商品はボディソープの『ハッピーヒッピー』、休みの日はゴルフを楽しんでいるそうです。

Tatsuyaさん、早速ですが「物流拠点」とは具体的に何をする場所なのでしょうか?

ここはラッシュの製造部門におけるサプライチェーンの始まりと終わりを担う、ビジネスにとって重要な場所です。

「物流拠点」と聞くと、いわゆる倉庫を想像しますよね。ここも「倉庫」なのですが、普段オンラインで買い物をすると、倉庫から商品が発送されます。その発送作業を「出荷」と呼びますが、ラッシュは自社で商品を製造しているので、出荷以外にも製造の前後にたくさん業務が発生します。

ここから車で10分ほどの場所にラッシュの製造拠点である「キッチン」がありますが、この倉庫には商品の製造に必要な原材料や資材が納品され、キッチンに原材料を送り、それが商品となって戻ってきます。それから、できたての商品を全国各地のショップやアジア各国のショップへ出荷します。

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この日は、ショップのディスプレイで使われるバラが届きました
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マッサージバーやチャリティポットに使うカカオバター
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朝から各ショップへ出荷する商品をピッキングします

だから製造前の重曹や塩、カカオバターなどの原材料もあれば、ブラックポットに入った商品もあるんですね。「フルフィルメント」ってあまり聞きなれない言葉ですが、どういう仕事をするチームなのですか?

一般的にフルフィルメントと呼ばれる仕事は、お客様が商品を注文してから手元に届くまでに発生する業務全般のことを指します。

簡単に「モノの流れ」を追いながら、フルフィルメントチームの仕事内容を紹介しますね。

1. 受注チーム

在庫調整をしながら、全国のショップから商品のオーダーを受ける。

2. 資材チーム

受注内容と販売予測をもとにプロキュアメントチーム(調達担当)が発注した原材料や資材を倉庫で受け取る。

入庫した資材の保管、選別、検査を行う。自然由来の原材料のため、一部の原材料に虫や異物が入っていないか、目視で確認する。

キッチンの製造計画に基づき、必要な原材料や資材を出庫する。重曹は1日2-3トンをキッチンへ送ることも!

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フランスから届いたラベンダーは、袋の外にも香りが広がります

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「届きたての塩って、柔らかいんですよね」

3. キッチンで商品が製造される。

4. 製品チーム

できたての商品がキッチンから届く。

商品完成時に入力される日付をシステムで管理し、フレッシュネスポリシーに基づき、国内外のショップへ出荷する。フレッシュフェイスマスクは製造から2日以内に出荷する。

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扱う商品や資材数はどのくらいありますか?

ラッシュで販売している全ての商品が集まりますので、サイズ違いを含めて全部で700近くのSKUを扱っています。原材料や資材は4,000種類を超えます。お客様から返却してもらって、リサイクルしてまた容器となって戻ってくるブラックポットは60万個以上、クリアボトルは100万個以上がここにありますが、2-3ヶ月で使い切ってしまいます。

<原材料・資材の保有量 TOP3>
1. 重曹 100トン
2. クエン酸 75トン 
3. グリセリン 55トン

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オンラインショップでお買い物したお客様に届ける配送箱に入れる緩衝材は、コーンスターチと米粉で作ったラッシュオリジナルの資材です

倉庫を案内してくれて、ありがとうございました。ラッシュのものづくりの背景にはたくさんの人がいて、たくさんの人の手を介してお客様に商品が届いていることを改めて実感しました。

社内でも「ラッシュの製造」というと、キッチンの製造現場にフォーカスが当たりがちで。それはとっても良いことなのですが、「物流拠点やフルフィルメントの仕事って、よく分からない」と言われることもあったので、今回こういった働く姿を紹介したいと思いました。

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少し前までは「出荷チーム」という名前でしたが、この4-5年の間に輸出国が増え、扱う資材や商品のボリュームが増えたことで、生産性を上げるためにチーム体制を進化させる必要がありました。受注や在庫管理、ショップとのやり取りは別のチームが担当していましたが、「同じチームで行った方が効率が良いじゃないか」ということで、共通のシステムを導入して、数年前に今の体制ができました。業務内容も、完成した商品を出荷するだけでなく、「みんなの受け皿」となりました。

製造ルームが必要なタイミングで原材料を受け取れないと、必要な数の商品を作ることができないし、商品が完成しても必要なタイミングでショップに届けられなければ、お客様に迷惑をかけちゃうじゃないですか。ここが止まると、ビジネスが止まる。フルフィルメントチームはサプライチェーンにおいて、重要な役割を担ってます。

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ただ社内でも「フルフィルメント」というチーム名の浸透には時間がかかっていて、チーム内でも長年呼び慣れている「出荷チーム」と呼ぶ人が多くて。たかが名前、されど名前。何を使命としているチームなのか、みんな頭では分かっているので、「フルフィルメントチーム」の名前がもっと広まったらいいなぁ、なんて思ってます。

ビジネスの成長に合わせて、進化を続けているチーム。

このチームのミッションは「フレッシュで最高の商品・資材を、カスタマーが必要とするタイミングでお届けし、並行してカスタマーのニーズをプロアクティブに引き出し、応えていく」、そして「カスタマーの満足度レベルを向上させ、会社全体の売上に貢献していく」ことです。

僕たちはラッシュの商品を手にとってくれるお客様のために商品を届けてますが、お客様と直接関わることは中々ありません。でも、キッチンの製造メンバー、全国のショップの皆さん、輸出先のラッシュの仲間も僕たちのカスタマーです。同じブランドで働く仲間として「カスタマー」の顔が見えるって良いじゃないですか。

日本のキッチンで製造した商品が海外のラッシュのショップでも販売されているんですか?

そうなんです。現在、アジアの8つのマーケットに輸出をするアジアのラッシュにとっての製造のハブとなりました。輸出先は韓国、香港、フィリピン、シンガポール、タイ、マレーシア。最近、台湾への輸出も始まり、これからベトナムへの輸出も予定しています。新しいマーケットに輸出が始まる時は、各マーケットの代表の方や部門のヘッドの方に加えて、倉庫管理、薬事担当者、フィアナンスの担当者の皆さんが来日したりしますね。

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マレーシア行きの商品を積み込みます


そんなフルフィルメントチームにはどんなメンバーが働いているのか、聞いてもいいですか?

もちろんです。今のチーム体制として「受注管理チーム」「資材管理チーム」「製品チーム」、そして僕らマネージメントチームを含めると全体で50人規模のチームとなりました。人数が多いチームだからこそ、各チームのリーダーの強みもそれぞれ違いますよ。タイムマネージメントや進捗管理が得意な人、行動力がある人、コミュニケーションが上手で外部の業者の方との対応が得意な人、マニュアル作り含めて細かい作業が得意な人、貢献欲が強く期待以上のことをやりたい人、などでしょうか。

チームメンバーには20代から60代まで幅広い年代の人が一緒に働いてます。勤続年数は、数年前まで10年以上のベテランが半数以上でしたがい、最近は新しいメンバーも入りました。勤務時間は朝の7時半から19時半の間でシフトを組みます。お子さんが大きくなって時間に余裕ができて働いている人もいますし、時短で働く人、現在育休中のメンバーもいます。新卒入社メンバーもチームに加わってくれました!

最近では動物実験に反対していること、レインボープライドに参加していることをきっかけにラッシュで働くことに興味を持ってくれたメンバーもいます。

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フォークリフトを巧みに操作するメンバーもいましたが、免許や資格保有者が多いのですか?

5-6割のメンバーはフォークリフトを扱えます。ほとんどのメンバーは入社後に数日の講習を受けて、フォークリフトを扱えるようになりましたよ。他にも業務範囲に応じて、危険物取扱者乙類4種や衛生管理者、安全管理者などの資格を取得したメンバーもいます。

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物流倉庫で働く皆さんにとっては当たり前かもしれませんが、屋根が高くて、倉庫ならではの「ものが動く風景」ってワクワクします。

チームメンバーによく「今の働き方を“正”と思わないで」と伝えるんです。言われたことをやってるだけだと、面白くないじゃないですか。今の働き方を「正」と思わずに、生産性を上げるために色々なアイデアを出し合って、常に改善を続ける。それは倉庫のレイアウト変更かもしれませんし、オペレーションの簡素化、オフィススペースのゴミ箱を毎週金曜日に封鎖することでごみを減らすチャレンジまで様々ですが、各メンバーがリードしてくれたアクションはどれも大事な「改善」。どれも大事な「プラス1」です。

その「イズム」がチームにも浸透している姿を見るのは嬉しいですし、チームみんなで色々やってみたいですよね。

最後にこの記事を読んでくれる方へ、メッセージをお願いします!

これから国内外にショップが増える予定なので、僕たちのチームの役割が益々重要になってきます。最先端の技術を使って自動化された出荷倉庫ではないかもしれませんが、自社でサプライチェーンをマネージしているラッシュだからこその仕事の魅力が伝えられていたら、嬉しいです。

普段中々見ることができない物流拠点の隅々まで見せてもらい、ものづくりの大事なプロセスを知ることができました。倉庫の中やフルフィルメントチームの皆さんの素敵な写真もたくさん撮影することができました。Tatsuyaさん、今日は朝からありがとうございました!

インタビューが終わって、ホッとしてるTatsuyaさん

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本厚木駅に帰る社バス、
朝とは違うデザインでした

2022年11月

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12:11